誰もが“思い込み”をもっている
コーチングサポートの仕事をしていると、
ほとんどの人が「思い込み」や「固定観念」に囚われていることに否が応でも気づいてしまいます。
会社員も、経営者も、個人事業主も。
立場や経験に関係なく、誰もが何かしらの思い込みを持っています。
しかも、ひとつやふたつではありません。
人によっては、10個も20個も——。
でも、それ自体は悪いことではないのです。
人間が「意味づけの生き物」である以上、
何かを信じたり、枠組みをもって考えたりするのは自然なことなのですから。
むしろ、より問題になるのは、「自分には思い込みなんてない」と頑なに思い込んでいるときなのではないでしょうか?
このとき、私たちは一番深く“思い込みの罠”に囚われてしまっているかもしれません。
「自分は思い込みなんて持ってない」と思い込むと、視野は狭くなる
「自分は思い込みなんてない」
そう言い切る人ほど、客観的に自分を見ようとしない傾向があります。
そうすると、仮に思い込みが存在しても、それに気づかなくなってしまうんですね。
なぜならば、「思い込みなんてない」のですから。
そして、
「うまくいかない原因は他にあるはず」と、
別の要因を探し回るのです。
でも実際には、
うまくいかない原因の多くが、
自分の中の思い込み(=前提・マインドブロック・固定観念・メンタルブロック)
の中に隠れていることが多いのです。
逆に、
「自分は思い込みが多い」と自覚している人のほうが、
自分を見直したり、修正したりするのが早いのです。
なぜならば、思い込みを多く持っていると信じているので、すぐに目につくからです。
「自分の中には10個以上の思い込みがある」と思っていたほうが、
結果的に、思い込みに気づいて、それを手放し、柔軟に生きられるのは興味深いなと思います。
思い込みを“発見する”という楽しみ方
思い込みは、最初は無理に消そうとするのではなく、
発見することから始めてみると良いでしょう。
「これも思い込みだったな」
「これも自分の中の固定観念だったか」
と、まるで“宝探し”のように発見を楽しめるようになると、
自分を責めるのではなく、「思い込み」に向き合いやすくなります。
嫌なものや悪いものではなく、自分の愛すべき一部として感じるのも良いでしょう。
この「発見の楽しさ」を感じられるようになった人ほど、
本当の意味で柔軟になっていきます。
だから、もし最近「なんかうまくいかないな」と感じているなら、
自分の中にたくさんの思い込みが眠っているのかもしれない——
そう思ってみて、そんな思い込みたちを発掘する冒険にでてみるのはいかがでしょうか?
思い込みはどこに隠れているのか?
思い込みは、意識の奥深くに隠れていることが多いです。
感情や行動の背後に潜んでいます。
たとえばこんな場面。
- 強い感情が出るとき
(怒り・悲しみ・あきらめ・攻撃性など)
→「こうあるべき」という信念が刺激されている可能性があります。 - 表情が変わるとき
→他人から「そのとき顔が曇ったね」「急に険しくなったね」と指摘された時には、
思い込みが刺激されている可能性があります。 - よくわからないが「モヤモヤする」ことが続くとき
→「自分は○○でなければならない」といった隠れた前提が自分を苦しめているケースが多いです。 - 何度も同じ失敗を繰り返しているとき
→「〇〇しなければならない」という固定観念が更新されていない可能性があります。 - 本来の自分が望まないはずの行動をしているとき
→誰かの期待や正しさ、「〇〇すべき」というマインドブロックに影響を受けていることがあります。
こうしたサインを見逃さず、ちょっと背後を探究してみることが、
自分の思い込みを発見する第一歩になります。
自分一人では見つけにくいが、誰かと一緒なら簡単に見つけられる
思い込みは、見つかってしまえば、なんだそういうことか、となるのですが、
非常に巧妙に隠れています。
意識的に探しても見つからないことが多く、
まるで、自分と「自分の思い込み」がかくれんぼしているような状態です。
ところが不思議なことに、相手が持っている「思い込み」に気づけるのは、非常に面白いなと思います。
誰かが話しているのを聞いていると、
むむ?って違和感を感じたり、なんか頑なだなあと感じたりする時、
相手の言葉に何かズレを感じる時があります。
これこそが、思い込みの姿を捉えた瞬間です。
コーチングの現場でも、まさにこの“気づきの瞬間”がよく起こります。
実はコーチじゃなくても思い込みは簡単に見つけられるのです。
他人の思い込みであれば。
ですので、いろんな人に自身の思い込みについて聞いてみるといいでしょう。
意外と、周りの人はあなたの思い込みに気づいていることは多いのです。
(ただ指摘しづらいだけだったかもしれません。)
思い込みを前提にして生きる
だから、「思い込みなんてない」と頑なになるよりも、
「自分の中にはたくさん思い込みがある」という前提で生きることをおすすめしています。
そう思っていると、
「これは自分の思考の癖かもしれない」
「この考え方、ちょっと古いな」と、
自然に自分を観察できるようになりますし、
周りの人にも、
「これって思い込みかな」
「なんか囚われていそうな考え方してないかな」
と聞きやすくなります。
この姿勢が、自己理解・自己探究を進める上でとても大切なことなんじゃないかと思うのです。
終わりに:思い込みに気づくことが、自由への第一歩
思い込みは、「敵」「悪者」ではありません。
ただ、ある時点での自分を守るために生まれた“物事の捉え方”のようなものだったりします。
でも、その”物事の捉え方”に縛られ続けてしまうと、
現状とそぐわないばかりか、新しい機会を見逃してしまいかねません。
だからこそ、
思い込みを見つけて、今までありがとうと伝え、手放していくことが、より自由に生きるための入り口になります。
「自分には思い込みがたくさんある。」
そう思えた瞬間から、あなたはすでに柔軟になり始めています。
今回は、“思い込み”をテーマに書いてみました。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

